会社事業を引き継ぐ人だけへの相続

株式会社や有限会社の場合、
新しい会社法により、有限会社を設立することはできなくなり従来の有限会社は株式会社へ移ることにするか、株式会社の1種類である特殊有限会社となることに決まりました。

個人と同じように会社も人格を持ちますから権利と義務が発生します。
相続人が法人化した会社を相続する場合は個人事業のように会社の全資産を相続することにはなりません。
相続した人は経営者になり事業を引き継ぐことになりますが株式会社の場合は株式や出資金の持ち分を相続するだけになります。
また会社の取締役や社長になり、経営に参加するためにも取締役会や株主総会の承認が必要です。
個人事業のように特定の相続人だけに相続させたとすると会社そのものがその人に渡していることになるわけではないのです。
株式と社長の地位は別になります。
株式の名義変更、株についての権利や配当金、株主総会の開催などを権利として主張できる程度にとどまります。
このほかにも合同会社や合資会社、合名会社などが存在しますがこれれは出資者同士の関係で保たれていることが多いため
地位の相続については認められることがない場合もあります。
ですから全株式を相続しても社長になれるというわけではないのが株式会社の相続です。会社の資産が分割されるのは会社が解散などしない限りありえないこととなっています。

事業会社の株式を譲渡ではなく、贈与することも可能です。
この場合に気をつけなければならないのは、相続時の特別受益となる点です。
特別受益財産は、贈与時の価額ではなく、相続発生時の価額となりますので、
民法上の遺産分割の際に後継者の相続割合が高くなり過ぎ、
遺留分などの問題が発生する可能性があります。

●一般継承
一般承継は権利・義務の一切を承継する(民法896条、会社法2条27号ないし30号)。
よって、例えば権利は承継するが義務は承継しないとすることはできません。
また、権利の特定部分は承継の対象とするが、残部は承継しないとすることもできないとされています。 なお、会社分割においては会社法2条29号・30号において「一部」をいう文言があるが、この意味は以下のとおりです。

第896条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
会社法 608条 相続および合併の場合の特則によると、
1  持分会社は、その社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における当該社員の相続人その他の一般承継人が当該社員の持分を承継する旨を定款で定めることができる。

2  第六百四条第二項の規定にかかわらず、前項の規定による定款の定めがある場合には、同項の一般承継人(社員以外のものに限る。)は、
同項の持分を承継した時に、当該持分を有する社員となる。
3  第一項の定款の定めがある場合には、持分会社は、同項の一般承継人が持分を承継した時に、当該一般承継人に係る定款の変更をしたものとみなす。
4  第一項の一般承継人(相続により持分を承継したものであって、
出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していないものに限る。)

が二人以上ある場合には、各一般承継人は、連帯して当該出資に係る払込み又は給付の履行をする責任を負う。
5  第一項の一般承継人(相続により持分を承継したものに限る。)が二人以上ある場合には、各一般承継人は、承継した持分についての権利を行使する者一人を定めなければ、当該持分についての権利を行使することができない。ただし、持分会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りでない。

«
»
 

トラックバックURL

コメントを書き込む